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2024.03.22倉石 友美

社員を受け身にさせているのは誰?

先日、ある会社の課長さんと
お話する機会がありました。

「ウチの課の課題はこういうことだから、
これに取り組んでいきますって
次のミーティングでみんなに話そうと思います。」

ミーティングで使う予定というスライドには
課題が8つほど書いてありました。

そこで、課長に聞いていました。
「いいですね!
ちなみに、その課題に対しては、
誰がどういう風に取り組んでいく予定ですか?」

「これとこれは僕がやろうと思っています。
あとこれとこれも、
僕が引っ張っていくしかないですかね~」

「じゃあ、このミーティングでは何をするんですか?」

「この課題があるので
取り組んでいきます、というアナウンスかな…」

この課長、すべてに自分が関わらないといけない。
そう考えているようでした。

というのも、その課のメンバーは、
自分の仕事には一生懸命だけれども、
それ以外のことに対しては他人事と思っているようで、
積極性がなく
受け身なんだそうです。

だから、目の前の仕事以外のこと、
例えば業務改善や人材育成計画づくりのような
全体に関することは
全て課長が自らやっていかないといけない、
そんな風に思っていたそうです。

「課の課題に対しても、
メンバーに自分ごととして取り組んでもらいたい」

とおっしゃっていたので、
こんな風に聞いてみました。

「何があれば、自分ごとになるんでしょうね?」

その後、課長は色々と考えて、
8つあった課題を3つに絞り、
取り組んでくれるメンバーを募ったそうです。

そうすると、「じゃあこれは私がやります」と
3つの課題に対して2名ずつの担当が決まり、
その場でミーティングの日程や
最初のアクション内容と期日まで決まったんだそうです。

課長は、その反応に驚いていました。

勿論、課長が全部やれば、
それが一番早いかもしれません。

メンバーが取り組むと、
上手くいかないこともあるでしょうし
課長のスピード感からしてみたら
「遅い」とイライラすることもあるでしょう。

でも、課長が全部に手を出すことをやめない限り、
「どうせ課長がやってくれるから」
と受け身の姿勢は変わりません。

メンバーを受け身にさせていたのは
「自分がやらないと」という
課長の思い込みでした。

もし、あなたの部下が受け身になっているとしたら、
あなたがその原因かも…。