新着情報News

2025.01.17北村 翔

問題解決だけをしてはいけない

本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

さて、皆さんは今年の目標やどんな1年にしようなど理想像を描いたりはしましたでしょうか?

この理想像をイメージするということに関して、体験型の研修をしているとよく起きる問題があります。

 

【作戦と振り返りで何を話す?】

例えばラジコン戦車でチーム対戦しながら変化の激しい状況下でチーム内で連携してみるということをやると、

作戦立てて、対戦して、反省点を振り返るという流れになります。

振り返りで、ここが良かった、ここはもっと改善したいという話になるのは皆さんイメージがつくのではないでしょうか?まさしく起きた問題を解決していこうという試みが行われることが多いです。

 

ですが、ここに一つ問題があります。

それは起きた問題しか見ていないということです。
ここのコミュニケーションが良くなかった、役割分担ができていなかった、などというのは確かに問題だし、解決するとチームワークは改善しそうです。

ですがそもそもどういうチームを作っていきたいという理想像をチーム内で共有できている状況だろうか?という点を見落としていることが非常に多いです。

起きたことに対する問題解決ばかりしていては、全て起きたことに対しての対応になるので、動きとしてはいつも後手に回ることになり、視点が全て過去になりますよね?

その状況では大体、チームのルールを厳しくしてみて、やはり厳しくしすぎたから緩くしてみて、やはり緩くしすぎたから厳しくするというような流れが延々と繰り返されます。
時間的にみると長い時間をかけて繰り返されるので、その間で人の入れ替わりなどもあると、前回の反省が生かされることなく、全く同じことを定期的に繰り返していてチームとして全く成長していないという状況にもなりかねません。

単に改善を繰り返して今までの延長でものを作り続けるだけならまだ通用するかもしれませんが、新しい価値を生み出していくという場面においては話が変わります。しかも変化の激しい今の時代、新しい価値を提供していくというのはどの業種においても非常に重要です。

【理想像を想い描く】

そういう局面では自分たちは何を理想としているのかというビジョンがないと、そこに向けてじゃあ何を改善しないといけないのか、という視点での話にならず、場当たり的に改善を続けて、結局何に向けて活動しているのか分からなくなってきます。

ドライブだって目的地やこういうドライブにしたいというイメージをもってから動きますよね?
筋トレやダイエットだって最終的にこうなりたいというぼんやりでも理想像があるから始めますよね?

まずどこへ向かうかを明確にするからこそ、その途中の問題解決などが効果的になるのであって、そこが不明瞭のまま問題解決だけやっても最終的にはどこにもたどり着けないということです。

そして会社においてはその理想像は理念やミッションやビジョンであり、それをメンバーそれぞれがしっかり認識できているのか、会社としてそこに向かっていくんだという意識付けができているのか、というのは常に意識することが大事です。

当たり前のことですが、多忙な日々の中で意識しなくなってしまうことが多いポイントでもありますし、私自身も抜けてしまうことがあるので、改めてまとめさせていただきました。

充実して働ける楽しい職場を日本に沢山作っていきましょう!

 

自走式組織®コンサルタント
北村 翔