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2023.12.01倉石 友美
仕事のできる上司は部下の自発性を奪う?
・言われたことしかやらない
・新たなチャレンジをしようとしない
・自分で考えない
社長やマネージャーの方から非常によく聞く言葉です。
多くの企業が、「社員にもっと自発的に動いてほしい」と願っています。
しかし、それが実現できない。
要因はいくつかありますが、
主な要因の一つに、「学習性無力感」があります。
今日はこれについてご紹介していきたいと思います。
多くの企業で、仕事のできる人が昇進してマネージャーになるでしょう。
一方、仕事のできる上司はこんな振る舞いをしがちです。
その振る舞いの奥にある上司の考えとセットでご説明します。
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・部下の意見を採用しない・否定する
…自分の考えの方が優れていると思っている
・部下の自発的な行動や意見を褒めない
…そのくらいやって当たり前でしょ?と思っている
・部下の仕事を待てない。待てずに自分でやってしまう
…上司本人のスピード感を基準にしてしまう
・部下のやっていることに口をはさむ
…自分のやり方の方がうまくいくと思っている
・ミスを厳しく叱る
…自分はミスしないので、部下の甘さが許せない
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どうでしょうか?
悪意があってやっているのではなく、
仕事のできる自分が基準になっているがゆえに、
部下のレベルが低く見えて、このような態度を取ってしまう。
つまり、無意識的にやってしまっているのです。
そうすると、部下は何を学習するでしょうか。
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・自分の頭で考えて意見を言っても、まともに聞いてもらえない
・それどころか「分かってないね」と否定される
・そして結局上司の意見を押し付けられる
・自発的に動いても褒めてくれない
・それどころか「勝手なことをするな」と怒られることもある
・そこまでされても自発的に動こうという熱い気持ちはない
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つまり、自発的に考え、行動しても、
その努力が報われることはない。
だったら、言われたことだけやろう。
そうすれば上司もうるさいことを言ってこないだろう。
これが、「学習性無力感」に陥った部下の心理です。
部下の自発的な行動に対してことごとく「No」を突き付けておきながら、
「自発的に動かない」と嘆いている…
そんな状況があなたの会社にはありませんか?
では、どうすればいいのか。
「学習性無力感」の反対が、「自己効力感」です。
次回はこの「自己効力感」の育み方についてお伝えしたいと思います。