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2024.09.28倉石 友美
価値観のズレをどうしたらいいのか?
前回のブログでは、
時短勤務をして家事育児を担う男性が
「えらい!」「すごい!」と
周囲の女性たちから言われていたシーンを取り上げて
私たちが持っている「当たり前」の感覚と
それを相手に押し付けることの弊害を
お話ししました。
”自分の「当たり前」は、相手の非常識。”
言葉では分かっていますが、ついつい忘れてしまいます。
価値観の違いを見つけ、
相互理解を進めていくためには、
対話が必要です。
株式会社コーチ・エィの定義によると、
対話とは以下のようなものです。
「それぞれが培ってきた経験や解釈、価値観をもとに
『違い』を持ち込み、
互いの『違い』を顕在化させながら、
新しい『意味』『理解』『知識』を一緒につくり出す、
双方向なコミュニケーション」
まずは、自分の考えと、
その背景にある価値観や世界観を相手に伝えます。
受け取った側は、
自分の主観や固定観念にとらわれることなく、
相手の考えとその背景にある価値観や世界観を受けとめます。
受容したのち、
自分の考えやその背景にある価値観や世界観との違いを
相手に対してフィードバックします。
これを繰り返すことで、
お互いを深く理解することができます。
うーん、なんだかまどろっこしいですね!
前回、コミュニケーションは「コスト」と申し上げました。
長時間の会議は嫌われますし、
電話よりもチャットツールが好まれがちです。
でも、コミュニケーションって、
エレベーターのメンテナンスに似てるなって
ふと思ったんです。
エレベーターは、時々、メンテナンスを行っています。
特に不具合がなくても、
一定期間ごとにメンテナンスを行いますよね。
これは、コストです。
ただ、これを行わないことで、
表面化していないちょっとした不具合が少しずつ大きくなり
いつか大事故になるかもしれないから
コストをかけてもメンテナンスを行います。
コミュニケーションも同じです。
一言で済む指示命令と
簡素な連絡報告だけでも
日々の業務は回ります。
ただ、メンテナンスを行わないことで、
チーム内のひずみが大きくなり、
気づいたらチームが崩壊していた…
ということが起こる可能性があります。
このメンテナンスは、
例えば1on1の場がそれにあたります。
「うちの会社はコミュニケーションしているから
1on1なんて必要ないよ!」
という声を聞くこともありますが、
「うちのエレベーターは不具合は起きてないから
メンテナンスなんて必要ないよ!」
って言っているのと同じです。
1on1の場を定期的にセットしているからこそ、
普段の業務では気づかなかった
価値観のズレや、悩み、つまずきに気づいて、対応できます。
メンテナンスが定期的に時期を決められているように、
1on1も定期的に、日時を決めて行う必要があります。
決めないと、やらないからです。
部下の方も、
「この話は、来週の1on1で話そう!」と心づもりができることは
とても大きな安心材料でもあります。
この1on1が定期的にセットされていて
その中身として対話が行われている…
そのような上司部下であれば、
大事故を起こすことなく、
円滑にチームとしての仕事を進めていけると思います。